【この記事を書いた人】
CLASSIX株式会社ペット事業部 営業/終活アドバイザー
爬虫類の火葬事情、土葬する場合、火葬までの流れについても解説します。
最近、ヘビやトカゲ、亀などの爬虫類をペットとして飼う方が増えています。
ところが、犬や猫のような哺乳類とは体の構造が異なる爬虫類は、亡くなった際、火葬できるのか気になる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、爬虫類の火葬事情、火葬後に遺骨は残るのか、亡くなってから火葬までの流れについてまとめました。
爬虫類は火葬できるのか?
ヘビ、トカゲ、亀などの爬虫類も、火葬することができます。
自分で火葬しても大丈夫?
爬虫類の中でも、特に小さな種類は自分で火葬できないかと考える方もいるかと思いますが、現実的ではありません。
ペット火葬は、専用の火葬炉や技術者がいて成り立ちます。
温度が低すぎれば焼け残ってしまい、高すぎれば遺骨も燃えてしまいます。
また、屋外で火葬することは「野焼き」に該当します。
野焼きは法律で禁止されており、違反者には5年以下の懲役または1,000万円以下の罰金、またはこの両方が科せられることがあるため、絶対に行ってはいけません。
どんなに小さな個体であっても、火葬は専門の業者に依頼しましょう。
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火葬したら遺骨や甲羅は残る?
ヘビ、トカゲ、亀など、どんな爬虫類でも遺骨を綺麗に残すことができます。
ただし、非常に小型な種類(レオパードゲッコウなど)は、遺骨を綺麗に残せない場合があるため、予め葬儀会社に確認をとると安心です。
また、火葬にする際、ツメやキバ、ウロコ、甲羅など、印象的な体の一部を形見として残しておきたいですよね。
しかし、残念ながら火葬でこれらを残すことはできません。
爬虫類のツメやウロコ、甲羅は、私たちの爪や髪の毛と同じケラチンという素材でできているため、綺麗に燃え残らないのです。
硬いキバの場合は燃え残ることもありますが、綺麗に残したい場合は火葬前にカットしておきましょう。
爬虫類の火葬事情について説明しましたが、中には土葬と迷われている飼い主さんもいるのではないでしょうか?
ここからは土葬について説明します。
爬虫類は庭に埋めてもいいのか?
爬虫類を庭に埋める場合、3つの注意点があります。
注意点は、以下の通りです。
①爬虫類をはじめ、ペットの遺体は「廃棄物」として扱われます。
そのため、私有地以外の場所に遺体を埋めると、「不法投棄」にあたり、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に違反します。
遺体を庭に埋める場合は、必ず私有地に埋めましょう。
②遺体を庭に埋めると、臭いや虫の発生リスクが高まります。
近隣のクレームにもなりかねないため、あまりおすすめはできません。
③遺体が自然に還るまでには、10年以上と長い年月がかかります。
その間、ほかの動物に掘り起こされたり、雨などで土が流れて遺体が出てきてしまうといった事態も考えられます。
このようなトラブルは、火葬をしてから遺骨を庭に埋めることで、事前に回避することができます。
火葬すると臭いや虫の発生、掘り起こされるなどリスクの回避、また自然に還る年月を短くすることができます。
一方で、自宅の庭が狭い、マンション等で庭がなく土葬が難しい場合は、プランター葬が選ばれています。
ここからは、プランター葬について紹介します。
爬虫類のプランター葬について
爬虫類のプランター葬とは、プランター(植木鉢)に遺体を埋葬する方法です。
プランター葬のメリットは、以下の通りです。
①引っ越しや災害時なども持ち運べる
②庭がなくても自然に還すことができる
③ペットをいつまでも身近に感じることができる
プランター葬は、自然に還してあげたいが埋葬する場所のない方や、ペットの存在をいつまでも身近に感じていたいという方に選ばれています。
また、プランター葬は、土に還るまで10年以上の年月を要するため、長い間プランターを手元に置いておく必要があります。
小さな種類であれば土葬も可能ですが、やはり虫や臭いの発生リスクが高まるため、火葬して遺骨を埋葬する方法がおすすめです。
プランター葬の手順
プランター葬のやり方を紹介します。
【用意するもの】
・プランター(植木鉢)
・園芸用土
・腐葉土
・底石
・鉢底ネット
・草花の種、苗(必要であれば)
・園芸用品
これらの園芸用具は、全てホームセンターで簡単に購入できます。
【プランター葬のやり方】
①プランターの底穴に鉢底ネットを敷く
②底が見えなくなるくらい底石を敷く
③1対1に混ぜた園芸用土と腐葉土をプランターの3分の1まで敷く
④遺骨(遺体)を寝せて、遺体が見えなくなるくらい用土を被せる
⑤植物の種(苗)を撒く
プランターの底穴に、鉢底ネットを敷いたら、底が見えなくなるくらい底石を敷きます。
次に、園芸用土と腐葉土を1対1に混ぜ、プランターの3分の1まで敷きます。
遺体(遺骨)を寝せて、見えなくなるくらい用土を被せます。
植物は、根が遺体を傷つけたり、水やりの際に土が流れてしまうことがあるため、植えない方が無難です。
ですが、どうしても植えたい場合には、根が伸びすぎない一年草がおすすめです。
一年草の種類は、コスモス、アサガオ、パンジー、スイートピー、マーガレットなどがポピュラーです。
土が見えてしまうことに抵抗がある場合は、造花やマルチング材、園芸雑貨などを活用すると、鉢の上をおしゃれにすることができます。
では、実際に爬虫類が亡くなった場合、火葬までの間、遺体はどのように安置しておけば良いのでしょうか?
ここからは、爬虫類が亡くなったらすることを紹介します。
爬虫類が亡くなってしまったら
爬虫類が亡くなってしまったら、火葬までの間に飼い主さんがすることは、以下の通りです。
①死亡確認をする
②遺体を安置する
③火葬の種類を決める
①死亡確認をする
爬虫類が死んでしまったと思ったら、まずは死亡確認をします。
動物病院で亡くなった場合は、獣医師が死亡診断をしてくれますが、自宅で亡くなった場合は飼い主さんが行います。
死亡確認で注意したいのが、爬虫類は変温動物であり、冬眠をする個体が多いということです。
冬眠と死亡を見分けるには、以下の項目を確認しましょう。
・顔や尻尾を触った時の反応の有無
・呼吸はしているか(お腹がゆっくり動いているか)
冬眠状態では、かすかではありますが、触った際に反応があったり、呼吸をしているためゆっくり腹部が収縮を繰り返しています。
爬虫類は温度が低くなると冬眠状態に入るため、飼育容器内が適温か(低すぎないか)確認することも大切です。
②遺体を安置する
爬虫類は犬や猫などより腐敗の進行が早いため、死亡確認を終えたらすぐに遺体を安置します。
遺体の安置方法は、以下の通りです。
①水分や汚れを拭き取る
②段ボール箱にペットシーツや新聞紙を敷いて遺体を寝かせる
③ドライアイスや保冷剤を当てて体を冷やす
④涼しい部屋で安置する
体に水分が付着していると、腐敗の進行が早まるため、ガーゼなどで汚れや水分を拭き取ります。
段ボール箱などに、吸水性の優れたペットシーツや新聞紙、タオルなどを敷いて、その上に遺体を寝かせます。
体が大きな個体の場合は、無理に箱に入れる必要はありません。
遺体にドライアイスや保冷剤を当てて、体を冷やします。
体が小さな個体の場合は、冷蔵庫に安置しても構いません。
遺体は直射日光を避け、涼しい部屋に安置します。
③火葬の種類を決める
遺体の安置を終えたら、次は火葬の準備です。爬虫類を含めたペット火葬は、「合同火葬」「個別一任火葬」「個別立会火葬」「訪問火葬」の4種類があり、それぞれ火葬内容や費用が異なります。
①合同火葬
・ほかのペットと一緒に火葬する
・返骨はない
・費用を抑えられる
合同火葬は、ほかのペットと一緒に火葬するプランです。
火葬後は合同墓地に埋葬されるため、返骨はありません。
火葬やその後の供養にかかる費用も、ほかのペットの飼い主さんと合同で支払うため、費用を安く抑えることができます。
ペットを独りで眠らせることがかわいそうと思う方や、返骨を望まない方、費用を抑えたい方に適しています。
②個別一任火葬
・自分のペットだけで火葬する
・返骨がある
・火葬の立会いはできない
個別一任火葬は、自分のペットだけで火葬するため、返骨が可能です。
火葬は全てスタッフに任せるため、立会いやお骨上げはできません。
返骨を望む方、火葬に長い時間立ち会えない方に適しています。
③個別立会火葬
・自分のペットだけで火葬する
・返骨がある
・火葬に立ち会える
・費用が高い
個別立会火葬は、最も人間に近い火葬方法で、自分のペットのみで火葬にするほか、火葬に立会うことができます。
出棺への立会やお骨上げまで立会うことができますが、その分費用もペット火葬の中では高額になります。
費用がかかっても、手厚く送り出したいという方に適しています。
④訪問火葬
・専用の車が自宅まで訪問する
・自宅付近で火葬にできる
・火葬中は自宅で待機ができる
訪問火葬は、専用の火葬炉を積んだ車が、自宅まで訪問します。
火葬炉は煙や臭いの少ない設計になっていますが、近隣の迷惑にならないよう、開けた場所で火葬します。
火葬中は自宅で待機ができるため、自宅を空けられない方や、交通手段の確保が難しい方に適しています。
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大事なペットの火葬にはどのようなお花を選べばいいの?悩んでる方に向けて解説します。
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まとめ
体の大きさや種類に問わず、爬虫類の火葬は可能で、遺骨も綺麗に残すことができます。
しかし、小さな個体だからといって、飼い主さん自身で火葬すると法律違反になるため、絶対に行わないようにしてください。
大切なペットを、良い思い出として送り出すためにも、火葬は専門業者に頼むのが安心です。
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